マクロ撮影について
◎私のマクロ撮影実践歴
マクロ画像をやるようになった直接の契機は、自分の手作り加工した宝飾品の記録を
残しておきたいと思うようになったからだ。作った品物の石膏は取ってはいるのだが、
写真もあればより複合的な参考になる。
ただ仕事は1ミリの半分程度の単位で慎重に加工する必要があり、1ミリ、2ミリのものが
鮮明に映ってくれないと困る。だが実際にはそれほどの小さなものが写るカメラはない。
そこで市販のカメラでは無理だとは言え、自分でなんとかならないかと思って、いろいろと工夫してみた。
カメラ量販店に宝飾品を持って行って、実際に映り込みを試してみて、一番良さそうなカメラを購入するようにもなった。購入したカメラの先端にクローズアップレンズを装着して、マクロ撮影を試みる。
結果としては、まだまだの画像にしかならない。何が問題かというとマクロにすればするほどピントの合う範囲が狭くなるという問題。つまりは被写界深度の問題。
直径2ミリほどの小さなダイヤ1個にピントが合ったとしても、その周囲はぼやけてしまうので、それではどうにもならない。不合格である。被写体が2センチとしてその全体がきちんと鮮明に映り込むことは断念せざるを得ない。
下はそのための撮影装置。
下はその撮影場面と撮影画像。当然にトリミングあり。
現在は仕事を離れたので、マクロは主に花の撮影をしている。花の持つ特徴を最大限に正確に、かつ、大きく撮影するようにしている。
つまりはいかにも写真的な植物撮影ということではなくて、花の持つ表情を顕微鏡的・
解剖学的とでもいうか、その持っている特質を顕わそうとしての撮影である。
マクロ撮影用に使っているカメラはオリンパスのTG-3。重宝している。
顕微鏡モードにして、ナンバー10のクローズアップレンズを装着する時が多い。
ただし致命的ともいえる欠点もある。
マクロにすればするほど目立つ被写界深度とノイズの問題。この問題を解決する方法を
私は知らない。レンズとカメラ一体型のネオ一眼カメラであるならF値を高めにする。
絞りを 10 あたりまで絞り込むと少しは良い画像になるのだが、でもコンデジで
シーンモードやマクロモードではF値の設定はできない機種が多いと思う。
その場合は解決策はないだろう。TG-3も設定できない。
いずれにしても被写体を何十倍にも大きく撮影するときには撮影自体が非常に
シビアである。小型の三脚は必須の機材だと思うが、私の場合はズルをして
ほとんど手持ち撮影。同じものを最低でも4.5枚撮影して、その中から
良さそうなものを選んでいる。
◎マクロ撮影結論
被写体が5センチ程度のものであるなら一眼レフカメラにマクロレンズを
付けると良いと思う。
撮影最短距離や撮影倍率のことは気にする必要は全くない大きさだろう。
そんな大きな被写体なら私も一眼カメラで撮影する。
F値を絞ることができるなら10程度までに絞ること。絞り込んだ方が
ピントの合う範囲が少しでも広くなるからである。
クローズアップレンズは必須だがナンバー10くらいが適当だろう。
しかしカメラ設定や機種によって差があるので、カメラによって
使い分けるしか無いようにも思う。
また重ね付けするする場合は逆効果の時が多いので、これも経験から覚える
しかないはずだ。三脚・リモコンかレリーズも使うとより確かな結果が得られる。
ともあれマクロにすればするほどピントが合わなくなりますから、使える場合は
固定するものとレリーズは使う方がベストだ。三脚を使わない場合は
両手でしっかりと構えて、腕を体に密着させるとか、柵や木の幹などが
あるなら支えにして、できるだけぶれないような方法を考える。
風などによる被写体ブレは仕方ないので対処法は、できるだけ風のない時に
撮影するしかありません。
大体はその程度だろうと思います。以下、マクロ撮影画像を少し出します。